RDS for PostgreSQL/PPAS では、時刻指定またはバックアップセット指定でデータを復元することができます。復元プロセスは次の通りです。
- RDS インスタンスのデータを、新しい RDS インスタンス (クローンインスタンス) に復元。
- クローンインスタンス上のデータを検証。
- 必要なデータを、クローンインスタンスから元のインスタンスに移行。
- クローンインスタンスのホワイトリスト、バックアップ設定、およびパラメーター設定は、元のインスタンスと同じになります。
- RDS for PostgreSQL/PPAS では、インスタンスのバックアップデータを既存データに直接上書きする形で、インスタンス自体に復元することはできません。
料金
コストは、新しいインスタンスを購入するのと同じです。詳細については、料金をご覧ください。
前提条件
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元のインスタンスが正常に動作しており、ロックされていないこと。
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元のインスタンスが移行タスクを実行中でないこと。
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ある時点にデータを復元する場合、ログバックアップが有効になっていること。
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バックアップセットからデータを復元する場合、少なくとも 1 つのバックアップセットが生成されていること。
注意事項
- データ量が多い場合、復元に時間がかかることがあります。
- クローンインスタンスの作成時に使用可能なリソースがない場合は、同じリージョンで別のゾーンを選択して再試行してください。
新しい RDS インスタンス (クローンインスタンス) へのデータの復元
- RDS コンソールにログインします。
- インスタンスが配置されているリージョンを選択します。
- インスタンス ID をクリックします。
- 左側のナビゲーションペインで、[バックアップとリカバリ] を選択します。
- 右上隅にある [データベースの復元] をクリックします。
- 表示されたウィンドウで、課金方法を選択します。
- 従量課金: 後払いの課金方法です。システムは、1 時間ごとに口座残高から時間料金を課金します。インスタンスの使用が短期間の場合、インスタンスの使用後すぐにリリースできるため、この方法は費用対効果に優れています。
- サブスクリプション: 前払いの課金方法です。インスタンス作成時に料金を支払う必要があります。インスタンスを 1 ヶ月以上使用する場合、この方法は従量課金よりも費用対効果に優れています。サブスクリクション期間が長いほど、割引率は高くなります。
注意 従量課金インスタンスはサブスクリプションインスタンスに変更できますが、サブスクリプションインスタンスを従量課金インスタンスに変更することはできません。 - インスタンスパラメーターを設定します。
パラメーター 説明 復元タイプ - 時刻指定: ログバックアップの保持期間内の任意の時点にデータを復元できます。ログバックアップの保存期間を表示または変更するには、RDS データのバックアップを参照してください。
- バックアップ ID
注意 [時刻指定] は、ログバックアップが有効な場合にのみ表示されます。エディション - ベーシック: 単一ノードで構成され、コンピューティングをストレージから分離します。このエディションは費用対効果に優れていますが、運用環境では推奨されません。
- ハイアベイラビリティ: マスターノードとスレーブノードで構成されます。このエディションは、アプリケーションシナリオの 80% 以上に適用されます。
ゾーン ゾーンは、リージョン内の独立した領域です。同じリージョン内であれば、どのゾーンでも基本的に同じです。
RDS および ECS インスタンスは、同じゾーンまたは異なるゾーンにデプロイできます。リージョンによっては、ハイアベイラビリティインスタンスを複数ゾーン (ゾーン F + ゾーン G など) にデプロイできます。これは、ハイアベイラビリティインスタンスのマスターノードとスレーブノードとがそれぞれ別のゾーンにあることを示しており、ディザスタリカバリ能力が高くなります。追加料金はかかりません。
注意 クローンインスタンスのリージョンは、元のインスタンスと同じです。タイプ クローンインスタンスの仕様とストレージは、元のインスタンスよりも高いものにすることをお勧めします。そうでない場合、データの復元が長時間になることがあります。
仕様のタイプごとに、CPU コア数、メモリサイズ、最大接続数、最大 IOPS が規定されます。詳細については、インスタンスタイプリストを参照してください。
RDS は、次のインスタンスタイプファミリを提供します。たとえば、8 コア、32 GB は一般インスタンスを示します。8 コア、32 GB (専用) は専用インスタンスを示します。- 一般: 一般インスタンスは、個別のメモリと I/O リソースを持ち、同じサーバー上の他の一般インスタンスと CPU およびストレージリソースを共有します。
- 専用: 専用インスタンスは、個別に CPU、メモリ、ストレージ、および I/O リソースを持ちます。
容量 ここで容量を指定されたストレージは、データおよびシステムファイルを格納するために使用されます。 ネットワークタイプ - クラシックネットワーク: 伝統的なネットワークタイプです。
- VPC (推奨): VPC は仮想プライベートクラウド (Virtual Private Cloud) の略称です。VPC は分離されたネットワークであり、伝統的なクラシックネットワークよりも高いセキュリティとパフォーマンスを提供します。
- 期間 (サブスクリプションインスタンスの場合のみ) と作成するインスタンスの数量を設定します。
- [今すぐ購入] をクリックします。
- 注文情報を確認し、[利用規約に同意する] をチェックし、支払いを完了します。
クローンインスタンスへのログインとデータの検証
インスタンスへのログイン方法の詳細については、インスタンスへの接続を参照してください。
元のインスタンスへのデータ移行
クローンインスタンス上のデータを検証した後、必要に応じてデータをクローンインスタンスから元のインスタンスに移行できます。
データ移行は、一つのインスタンス (ソースインスタンス) から別のインスタンス (ターゲットインスタンス) にデータをコピーすることであり、ソースインスタンスには影響を与えません。
注意事項
移行中は DDL 操作は許可されません。操作を行った場合、移行は失敗する可能性があります。
手順
- DTS コンソールにログインします。
- 左側のナビゲーションペインで、[データ移行] を選択します。
- [移行タスクの作成] をクリックします。
- タスク名、ソースデータベース情報、およびターゲットデータベース情報を入力します。
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タスク名: デフォルトのタスク名が自動的に生成されます。タスクを簡単に識別できるように、わかりやすい名前を設定することをお勧めします。
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ソースデータベース情報:
- インスタンスタイプ: [RDS インスタンス] を選択します。
- インスタンスリージョン: クローンインスタンスが配置されているリージョンを選択します。
- RDS インスタンス ID: クローンインスタンスの ID を選択します。 注意 このパラメーターは、[インスタンスタイプ] で [RDS インスタンス] を選択した場合にのみ表示されます。
- データベースアカウント: クローンインスタンスのアカウント名を入力します。
- データベースのパスワード: 上記アカウントのパスワードを入力します。
- 接続方法: 通常は [非暗号化接続] を選択します。インスタンスに対して SSL 暗号化が有効になっている場合は、[SSL セキュア接続] を選択します。 注意 このパラメーターは、特定の RDS インスタンスを選択した場合にのみ表示されます。
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ターゲットデータベース情報:
- インスタンスタイプ: [RDS インスタンス] を選択します。
- インスタンスリージョン: 元のインスタンスが配置されているリージョンを選択します。
- RDS インスタンス ID: 元のインスタンスの ID を選択します。 注意 このパラメーターは、[インスタンスタイプ] で [RDS インスタンス] を選択した場合にのみ表示されます。
- データベースアカウント: 元のインスタンスのアカウント名を入力します。
- データベースのパスワード: 上記アカウントのパスワードを入力します。
- 接続方法: 通常は [非暗号化接続] を選択します。インスタンスに対して SSL 暗号化が有効になっている場合は、[SSL セキュア接続] を選択します。 注意 このパラメーターは、特定の RDS インスタンスを選択した場合にのみ表示されます。
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- [ホワイトリストを承認して次のステップに進む] をクリックします。
- [オブジェクト構造移行] および [既存データ移行] を選択します。
- 左側の [移行オブジェクト] ペインでオブジェクトを選択し、[>] をクリックして右側の [選択したオブジェクト] ペインに追加します。 注意 DTS はデータチェックを実行します。ターゲットインスタンス内のオブジェクトが、移行対象のオブジェクトと同じ名前を持っている場合、移行は失敗します。
移行するオブジェクトと同じ名前のオブジェクトがターゲットインスタンスにある場合は、次のいずれかの操作を行います。
- 右側のペインで、オブジェクトの上にマウスを置き、[編集] をクリックしてオブジェクト名を変更します。
- ターゲットインスタンスのオブジェクト名を変更します。
- [事前チェックと開始] をクリックします。
- 事前チェックが成功した場合は、ステップ 11 に進みます。
- 事前チェックが失敗した場合は、ステップ 9 に進みます。
- 事前チェックが失敗した場合は、失敗した項目の横の
をクリックして詳細を表示します。
- すべての問題を修正した後、[移行タスクリスト] で移行タスクを選択し、[開始] をクリックします。
- 事前チェックが成功した場合は、[次へ] をクリックします。
- [購入構成の確認] ダイアログボックスで構成を確認し、[データ転送サービス (従量課金) 利用規約] を選択して、[購入して今すぐ開始] をクリックします。