本ドキュメントでは、ハイブリッドアクセスおよびハイブリッド追加ソリューションを使用して、リソースをクラシックネットワークからVPCネットワークへ移行する方法を説明します。

前提

移行する前に、次の各事項を確実にしてください:

  • 移行の詳細及び制限事項を理解していること。 詳細は移行の概要を参照してください。

  • VPCと関連プロダクトに熟知していること。 VPCはクラシックネットワークと多くの点で異なっています。 VPCを使用すると、ネットワークの分離とは別に、他の関連プロダクトを通してプライベートネットワークを制御できます。

  • 本ドキュメントで行った移行はあくまでも参考用です。 他の多くのシステムはこの例よりも複雑になります。 移行する前に、慎重に評価し、システムの依存関係を把握し、正確な移行計画を立てる必要があります。

移行対象のシステム

本ドキュメントでは、2つの移行の例を挙げています、 そのうちのシステムの一つは、もう一つよりも複雑です。

  • システム1

    下図のように、移行するシステムはSLB、ECS、RDSおよびOSSで構成されています。 インターネットSLBインスタンスはバックエンドサーバとして2つのECSインスタンスを使用しています、2つのECSインスタンスにデプロイされたアプリケーションはRDSおよびOSSにアクセスする必要があります。



  • システム2

    下図のように、システム2のアーキテクチャはより複雑になっています。 インターネットSLBインスタンスは、バックエンドサーバーとして2つのECSインスタンス(ECS 1およびECS 2)を使用しています。 この2つのECSインスタンスはSLBインスタンスにアクセスする必要があります。 それと同様に、イントラネットSLBインスタンスも、RDSおよびOSSにアクセスする必要がある2つのECSインスタンス(ECS 3およびECS 4)を使用しています。



システム1をVPCへの移行

VPCにsystem 1を移行するには、次の手順に従ってください:

  1. ネットワーク環境を準備します。

    まず、移行先となるVPCとVSwitchを作成し、関連情報を確認する必要があります。

    詳細は、VPCの作成を参照してください。



  2. OSSとRDSのVPCエンドポイントの取得
    • APIまたはコンソールを使用してRDSインスタンスをVPCに移行すると同時に、クラシックネットワークエンドポイントを保持することができます。 詳細は、ApsaraDB for RDSのネットワークタイプの変更を参照してください。

      移行後、クラシックネットワークエンドポイントは変更されず、新しいVPCエンドポイントが追加されます。 そのおかげで、クラシックネットワークのECSインスタンスは引き続きデータにアクセスでき、サービスは中断されません。 クラシックネットワークエンドポイントが期限切れになると、システムにより自動的に削除され、クラシックネットワークエンドポイント経由でデータベースへのアクセスはできなくなります。

    • OSSには2つのエンドポイントがあり、切り替えは不要です。 OSSのVPCエンドポイントを取得するには、リージョンとエンドポイントを参照してください。

  3. VPCでECSインスタンスを2つ作成し、構成します。

    下図のように、VPCでECSインスタンスを2つ作成して、これらにアプリケーションをデプロイし、RDSとOSSエンドポイントをVPCエンドポイントに変更します。 構成完了後、OSSとRDSがアクセス可能であるかどうかを確認するためにテストを行う必要があります。



  4. VPC内のECSインスタンスをインターネットSLBインスタンスへの追加

    下図のように、VPCで作成および構成されたECSインスタンスをインターネットSLBインスタンスに追加します。 そして新しく追加されたECSインスタンスのヘルス状態を確認します。 ECSインスタンスの重みを小さめに設定できます。 そうすればインスタンス状態が正常であっても他に異常が発生した場合のシステムに与える影響を軽減できます。 また、システム状態、トラフィック監視、ヘルス状態ログなどの情報も確認してください。



  5. インターネットSLBインスタンスからのクラシックネットワークECSインスタンスの削除

    下図のように、システムを正常に起動した後、クラシックネットワークのECSインスタンスをインターネットSLBインスタンスから削除します。 クラシックネットワークのECSインスタンスの重みを0に設定し、トラフィックの受信がなくなると削除することができます。



  6. クラシックネットワークのインスタンスのリリース

    下図のように、システムが一定期間中に安定な動作が続くと、クラシックネットワークのECSインスタンスをリリースできます。 インターネットSLBインスタンス自体は、VPCネットワークのECSインスタンスを追加できるため、移行する必要はありません。 移行はこれで完成しました。

    RDSのクラシックネットワークエンドポイントは、期限切れになると自動的に削除されます。


システム2をVPCへの移行

下図のような比較的複雑なシステムを移行する場合、システム1の移行手順に従う場合、 SLBインスタンスがハイブリッドアクセスを対応していないため、VPCネットワークのECSインスタンスはクラシックネットワークのECSインスタンスにアクセスできません。



システム2を移行する手順は次の通りです:

  1. イントラネットSLBインスタンスに追加されたクラシックネットワークのECS 3とECS 4を移行するため、VPCでECSインスタンスを2つ作成します。
  2. OSSおよびRDSのVPCエンドポイントを使用して、新規作成したECSインスタンスを構成します。
  3. VPCでイントラネットSLBインスタンスを作成して、クラシックネットワーク内のイントラネットSLBインスタンスを置き換えます。
  4. VPC内のイントラネットSLBを構成し、 手順1で作成した2つのECSインスタンスをバックエンドサーバーとして追加します。
  5. VPCでさらに2つのECSインスタンスを作成して、インターネットSLBインスタンスに追加されたクラシックネットワークのECS 1とECS 2を移行します。
  6. この2つのECSインスタンスを構成します。 イントラネットSLBインスタンスのクラシックネットワークエンドポイントをインスタンスのVPCエンドポイントに変更します。
  7. これ以降の手順はシステム1の移行手順と類似しています。