Log Service は、膨大なログを収集、格納、および照会するためのプラットフォームです。Log Service を使用することで、運用中のクラスター内のすべてのログを一元管理とができます。また、リアルタイムに読み取り、照会することもできます。

本ドキュメントでは、Windows 環境で Elastic Compute Service (ECS) のログを収集するための Logtail 設定の基本的な流れについて説明します。Log Service が初めての方でもご利用いただけるよう、ログ収集、リアルタイムなログ照会といった Log Service の基本機能について説明しています。

Log Service の操作手順

図 1. 手順

ステップ1. はじめに

1. Log Service の有効化

登録済みの Alibaba Cloud アカウントで Log Service プロダクトページにログインし、有効化をクリックします。

2. AccessKey の作成 (オプション)

SDK でデータを書き込む場合は、プライマリアカウントやサブアカウントに AccessKey を作成する必要があります。ログの収集に、AccessKey の作成は必須ではありません。
Log Service コンソールの右上隅にあるアバターの上にマウスを乗せ、表示されるドロップダウンリストよりAccessKey 管理をクリックします。ダイアログボックスで、AccessKey の管理をクリックして、AccessKey 管理ページに移動します。その上で AccessKey を作成します。ステータスが有効になっていることを確認します。
図 2. AcessKey の有効化

3.プロジェクトの作成

Log Service コンソールに初めてログインする場合、プロジェクト作成プロンプトが表示されます。右上にあるプロジェクトの作成ボタンをクリックすることでも、プロジェクトは作成できます。

プロジェクトを作成する際は、プロジェクト名リージョンを指定します。cn-shanghai-internal-prod-1およびcn-hangzhou-internal-prod-1は、Log Service のシステム内部により使用されるリージョンです。その他のリージョンは、パブリッククラウド上のリージョンです。
図 3. プロジェクトの作成

4.Logstore の作成

プロジェクトを作成すると、Logstore 作成プロンプトが表示されます。プロジェクトに移動し、右上隅の作成をクリックすることでも作成できます。Logstore を作成する際に、ログの運用方法も指定します。
図 4. Logstore の作成

ステップ2. ECS インスタンスに Logtail クライアントをインストール

1. インストールパッケージをダウンロード

ECS インスタンスに、Logtail のインストールパッケージをダウンロードします。Windows 用のインストールパッケージをダウンロードするには、こちらをクリックします。

2. Logtail をインストール

現行ディレクトリにインストールパッケージを解凍し、logtail_installerディレクトリに移動します。管理者アカウントで cmd を実行し、インストールコマンド .\logtail_installer.exe install cn_hangzhouを実行します。

ネットワーク環境と Log Service リージョンによって、実行するインストールコマンドは異なります。 本ドキュメントの例では、中国東部1 (杭州) の ECS クラシックネットワークを使用します。その他エリアについては、「Windows に Logtail をインストール」をご参照ください。

その他のリージョンにインストールする場合のコマンドについては、「Windows に Logtail をインストール」および「Linux に Logtail をインストール」をご参照ください。

ステップ3. データインポートウィザードの構成

Log Service コンソールでプロジェクト名をクリックしてLogstore リストページに移動します。対象Logstore 名の横にあるデータインポートウィザードアイコンをクリックしてLogtail の設定に移動します。 また Logstore 設定の横にある管理をクリックして、Logtail 設定リストに新規設定を作成します。

Logtail 設定には、次のステップがあります。データソースの選択、データソースの構成、検索、分析、および可視化、送信/ETL。最後の 2 つのステップはオプションです。

1. データソースを選択

Log Service は、多くのクラウド製品、独自のソフトウェア、カスタムデータのログ収集をサポートしています。本ドキュメントでは、テキストログの収集を例に取り上げます。詳細については、「テキストログの収集」をご参照ください。

その他のソーステキストをクリックし、 次へ をクリックします。

2. データソースを構成

  • 構成名とログパスを指定します。

    ページの指示に従って、構成名、ログパス、およびログファイル名を入力します。 ログファイル名はフルネームにすることができ、また、ワイルドカードマッチングをサポートします。

  • ログ収集モードを指定します。
    現時点において、Log Service ではシンプルモード、デリミタモード、JSONモード、フルモード、または Alibaba Cloud カスタムモードでの解析ログをサポートしています。 このドキュメントでは、デリミタモードを例として使用しています。 収集モードの詳細については、「テキストログの収集」および「テキストログの設定と解析」をご参照ください。
    図 5. データソースの構成
  • ログサンプルを入力します。

    デリミタモードまたはフルモードがログ収集モードとして選択されている場合は、ログサンプルを入力する必要があります。 Log Serviceは、Logtailの設定時に選択した設定に従ってログサンプルの解析をサポートします。 ログサンプルを解析できなかった場合は、区切り文字の設定や正規表現を変更する必要があります。 ログサンプルフィールドに、解析するログサンプルを入力します。

  • 区切り文字を指定します。

    タブ、縦線、またはスペースを区切り文字に指定できます。区切り文字をカスタマイズすることもできます。ログフォーマットに合った区切り文字を選択します。フォーマットに合ったものでない場合は、ログの解析に失敗します。

  • ログ抽出結果にキーを指定します。
    ログサンプルを入力して区切り文字を選択すると、選択した区切り文字でログフィールドが値として自動抽出されます。値のキーを指定します。
    図 6. ログコンテンツの抽出結果
  • 必要に応じて詳細オプションを構成します。

    通常は、詳細オプションをデフォルト設定で十分です。詳細オプションを設定する場合は、「テキストログの収集」をご参照ください。

  • マシングループに適用します。

    初めてマシングループを作成する場合は、ページの指示通りにマシングループをご作成ください。 それから、Logtail 構成をマシングループに適用します。

    Armory を作成してマシングループに関連付けるには、ページの指示に従って指定した内部リンクにジャンプします。

上記のステップをすべて終了するとすぐに Log Service によって Alibaba Cloud ECS インスタンスのログ収集が開始します。収集されたログは、コンソールや API/SDK を使用してリアルタイムに読み込むことができます。

ログを照会/分析、また、送信するには、次へをクリックします。

検索と分析および可視化

収集の設定をすると、リアルタイムに ECS ログが収集されます。収集ログを照会および分析するには、データインポートウィザードで次のようにインデックスを設定します。

Logstore リストページの検索をクリックすると、検索ページに移動します。右上隅の有効化をクリックし、表示される検索と分析ページでインデックスを設定します。

  • フルテキストインデックス属性

    フルテキストインデックス属性を有効にします。大文字と小文字の区別を有効にするかを確認し、トークンの内容を確認します。

  • キー/値インデックス属性

    キーの右側にあるプラスアイコンをクリックして行を追加します。 キータイプエイリアス大文字と小文字の区別トークンを設定し、分析を有効にするかどうかを選択します。

  1. フルテキストまたはキー/値インデックス属性の内、1 つは有効にする必要があります。両方とも有効にした場合は、キー/値インデックス属性が優先されます。
  2. インデックスが long 型または double 型の場合、大文字小文字の区別およびトークン属性は利用できません。
  3. インデックスの設定方法については、「概要」をご参照ください。
  4. Nginx テンプレートまたは MNS テンプレートを使用するには、クエリページで有効化をクリックして、クエリ/分析ページの各設定を指定します。
図 7. 照会 (検索)と分析

クエリ/分析を設定したら、ログの送信設定をする場合は、次へをクリックします。 照会分析を実行するには、Logstore リストページに戻り、検索をクリックして検索ページに移動します。 キーワード、トピック、または検索と分析文を入力し、ログ期間を指定して検索します。 Log Service では直観的なヒストグラムを提供し、検索結果表示されます ヒストグラムをクリックすると、より詳細なにログ期間検指定して索することができます。 詳細については、「概要」をご参照ください。

Log Service は、クイッククエリや統計図表といった、さまざまな方法でログを照会分析できます。詳細については、「その他の機能」をご参照ください。

たとえば、直近 15 分間のすべてのログを照会するには、空の検索条件を指定し、期間に 15 分を選択します。

4. 転送

Log Service では、さまざまなデータソースやさまざまな形式のデータをまとめて収集、管理、保守できるだけでなく、 Object Storage Service (OSS) といったクラウドプロダクトにログデータを転送して処理と分析が行えます。

OSS にログを転送するには有効化をクリックします。

本ドキュメントでは、OSS ストレージを例に取り上げています。 「OSS へのログの転送」をご参照の上、認証まで完了させてください。

有効化をクリックすると、OSS LogShipper ダイアログボックスが表示されます。設定についての詳細は、「OSS へのログの転送」をご参照ください。設定し終わったら、確認をクリックして転送を完了します。
図 8. LogShipper の設定

アクセス検索、およびログ分析といった基本機能に加え、 Log Service にはログを活用するさまざまな方法があります。詳細については、ユーザーガイドをご参照ください。