DTS は、RDBMS、NoSQL、OLAP などのデータベースエンジン間のデータ転送をサポートし、さまざまなシナリオでデータの移行、サブスクリプションおよび同期を提供します。DTS インスタンスの作成と管理のために、次の機能が利用可能です。
ゼロダウンタイム
DTS データ移行機能により、ゼロダウンタイムでデータベース間でデータを移行できます。移行中にソースデータベースに発生したすべてのデータ変更は、ターゲットデータベースに複製されます。データ移行が完了すると、ターゲットデータベースは一定期間ソースデータベースと同期したままになります。これにより、都合の良いときにデータベースを切り替えることができます。
DTS は、同種または異種のデータソース間の、データの移行および同期をサポートします。たとえば、DTS を使用して Oracle から MySQL に、あるいは Oracle から Postgres Plus Advanced Server にデータを移行できます。異種データソース間の移行の場合、DTS は構造オブジェクト定義の変換をサポートします。たとえば、Oracle のスキーマは Postgres Plus Advanced Server の構造定義に合わせて変換されます。
ゼロダウンタイムのデータ移行により、アプリケーションに対するデータ移行の影響を最小限に抑え、クラウドへのデータ移行をスムースに行えます。
高性能
DTS は高性能サーバーを採用し、移行または同期のデータ伝送において優れたパフォーマンスを保証します。
データ移行のために、DTS はサービスベースでさまざまな伝送最適化を行います。既存データを移行する時の伝送速度は、ピーク時で毎秒 70 MB または毎秒 200,000 レコードに達します。
従来のデータ同期ツールと比較すると、DTS のリアルタイム同期機能は、同期の粒度がトランザクションレベルにまで細分化されています。また、圧縮伝送やパケット再送など、いくつものネットワーク最適化手法をサポートし、同期性能を大幅に向上させます。ピーク性能では、同期速度は毎秒 30,000 レコードに達します。
接続の信頼性
DTS は、次に示す機能により 99.95% の接続信頼性を保証します。
DTS はサービスクラスター上に構築されています。クラスター内のノードにダウンまたは障害が発生すると、DTS は即座に反応し、そのノード上のすべてのタスクをクラスター内の他のノードに切り替えます。
DTS は、重要な伝送リンクに 24 時間 365 日のデータ精度検証機能を提供し、異常な通信データを正確に見つけて訂正します。
信頼性の高い通信のため、セキュアな伝送プロトコルおよびトークン認証も有効になっています。
使いやすさ
DTS は、ビジュアルな管理インターフェイスとウィザードを提供し、通信リンクの確立をガイドします。コンソールで自身の DTS インスタンスを簡単に作成できます。
DTS コンソールには、伝送状況と進行状況、伝送パフォーマンスその他、伝送リンクを管理するための情報が表示されます。
ネットワークまたはシステムの例外によるリンクの中断を避けるため、DTS はブレークポイントで回復可能な通信を提供し、すべてのリンクの状況を定期的に監視します。リンク例外を検出すると、DTS は自動的に、インスタンスを修復または再起動します。手動操作が必要な場合は、DTS コンソールを使用してリンクを直接修正し、インスタンスを再起動することもできます。