Alibaba Cloud ApsaraDB では、DNS、サーバーロードバランサー(SLB)、プロキシなど、すべてのデータリンクサービスが提供されています。 RDS には、ネイティブの DB エンジンが使われているので、どのエンジンでもデータベースの操作はよく似ています。そのため、データベースエンジンに精通しているユーザーならば、基本的に学習コストが発生しません。

DNS

RDS インスタンスのパフォーマンスが IP アドレス変更の影響を受けないように、DNS モジュールは、ドメイン名から IP アドレスへの動的解決に対応しています。接続プールでドメイン名が設定されたあとに IP アドレスが変更されても、引き続き ApsaraDB インスタンスにアクセスできます。

たとえば、ApsaraDB インスタンスのドメイン名は test.rds.aliyun.com で、 このドメイン名に対応する IP アドレスは 10.10.10.1 です。 ドメイン名 test.rds.aliyun.com と IP アドレス 10.10.10.1 のどちらかがプログラムの接続プールに設定されていれば、 インスタンスにアクセスできます。

ゾーン移行またはバージョンアップを行ったあとに、 ApsaraDB インスタンスの IP アドレスが 10.10.10.2 に変わる場合があります。 接続プールに設定されているドメイン名が test.rds.aliyun.com であれば、 インスタンスには引き続きアクセスできます。しかし、接続プールに設定されている IP アドレスが 10.10.10.1 であれば、インスタンスには アクセスできません。

SLB

SLB モジュールにより、インスタンス IP アドレス(イントラネットとインターネットの両方の IP アドレスを含む)が提供されるため、物理サーバーを変更しても RDS インスタンスのパフォーマンスは影響を受けません。

たとえば、RDS インスタンスのイントラネット IP アドレスは 10.1.1.1 であり、対応するプロキシまたは DB エンジンは 192.168.0.1 で稼働しています。 通常、SLB モジュールは 10.1.1.1 あてのすべてのトラフィックを 192.168.0.1 に転送します。192.168.0.1 に障害が発生した場合、IP アドレス192.168.0.2 を持つホットスタンバイ状態の別のサーバーが 192.168.0.1 を引き継ぎます。 この場合、SLB モジュールによって 10.1.1.1 あてのすべてのトラフィックが 192.168.0.2 に転送され、引き続き RDS インスタンスのサービスが通常どおりに提供されます。

プロキシ

プロキシモジュールによって、データルーティング、トラフィック検出、セッション保持を含む多数の機能が提供されています。

  • データルーティング:ビッグデータのための複雑なクエリ集約の分散処理と容量管理に対応しています。
  • トラフィック検出:SQL インジェクションのリスクを軽減し、必要な場合は SQL ログのバックトラッキングがおこなえます。
  • セッション保持:何らかの障害が発生した場合にデータベースへの接続が中断されるのを防ぎます。